静岡弁理士 田中智雄の知財ノート | 田中特許事務所

仮想通貨・ブロックチェーンの特許ポートフォリオ

仮想通貨取引の仕分けの自動化

特許第6409115号

仮想通貨取引の仕分けを行う発明です。

 

仮想通貨の取引を行うユーザ毎のアドレスをキーにブロックチェーンを検索して、ユーザの取引情報を取得しています。

取引情報と仮想通貨の換算レートとに基づいて仮想通貨の取引の仕分け処理を行っています。

仮想通貨を出金処理した場合の差損益処理を行っています。

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【発明の構成】

ブロックチェーンにアクセスして、仮想通貨アドレスに対応する取引の取引情報を取得、
仮想通貨の換算レートをネットワークを介して取得、
仕訳依頼に係る取引の取引情報と、換算レートとに基づいて、仮想通貨ベースの取引の仕訳処理を行う、

【note】

仮想通貨の取引が普及してきているので仮想通貨取引にかかる仕分けの自動化が望まれます。

ただ、仮想通貨取引の仕分けと言っても、円貨取引以外の外貨取引も貿易取引では通常業務として行われています。

したがって仮想通貨取引だからと言って特別な仕分け処理が必要というわけではありません。

 

仮想通貨取引の仕分けを行う場合、ユーザが仮想通貨アドレスをキーにして、ブロックチェーンを検索して必要な情報を取得することになります。

今回の発明は、ブロックチェーンから必要な情報を取得する処理を自動化しているところにあるのですが、先行技術の存在を理由に拒絶されています。

 

外貨取引の会計処理でも、外貨のレート換算や、差損益処理を行っています。

仮想通貨であってもレート換算や差損益処理を行う点で共通します。

 

仮想通貨取引固有の処理としてブロックチェーンを参照して必要な取引情報を取得することにあります。

しかし、仮想通貨を扱う以上、ブロックチェーンを利用して情報を取得するという構成に技術的な困難性はありません。

 

ブロックチェーンに記録されている情報をそのまま取得するという構成では特許化が難しいので、ブロックチェーンに記録されている情報の取得方法を工夫した発明が求められます。

 

ブロックチェーンに記録された情報が正しいという前提なのですが、果たしてそうななのかという疑問もあります。

またブロックチェーンにはリアルタイムで取引情報が記録されるようですが、リアルタイムとはどの程度なのか。

仮想通貨ベースの取引仕分けを搭載した会計処理ソフトが使われているわけではないので、トラブルが顕在化していませんが、ブロックチェーン取引固有の問題があるはずです。

 

会計処理もいわば人為的なルールなので、このルールにチューニングする必要もあります。

 

田中特許事務所

弁理士 田中智雄