ブロックチェーンでライセンス生産管理

特許第6730504号

ライセンシーが報告する製造・販売情報の透明性を高めるためにブロックチェーンを使う発明です。

 

ライセンス製品の製造・販売数をブロックチェーンに登録しています。

ブロックチェーンに製造・販売数が登録されると、契約内容に基づいてライセンス料を計算しています。

計算したライセンス料の支払いを実行します。

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【発明の構成】

実施許諾者と実施権者との間で合意されたコンテンツの使用に関するライセンス契約を実現するためのコントラクト機能が実装されているブロックチェーンから、コンテンツの使用の単位あたりのライセンス料金を取得、
ブロックチェーンから、実施権者が利用する実施管理システムが発行した公開鍵を取得、
実施管理システムから、実施権者によるコンテンツの使用数を含む情報であって、公開鍵に対応する秘密鍵を用いて署名された情報であるコンテンツ使用情報を取得、
公開鍵を用いてコンテンツ使用情報の署名の正当性を検証、
署名が正当であることを条件として、コンテンツの使用数に単位あたりのライセンス料金を乗じた額に相当する使用料トークンを算出、
コンテンツの使用数と使用料トークンとをブロックチェーンに登録

 

【note】

ライセンス契約では、ライセンシーからライセンス料の計算に必要な製造・販売数の報告が義務付けられています。

ライセンシーから一方的に送られてくる報告書の内容を検証するには、ライセンシー側にある様々な帳簿を確認するしかなく、ライセンシーからの報告書の偽装をチェックすることは事実上無理です。

今回の発明はライセンシーから報告される情報の透明性を高めるためにブロックチェーンを使うという仕組みです。

ブロックチェーンに書き込む情報を検証するマイニングですが、ライセンシーが報告した数の確からしさをどのように確認するのかという疑問があります。

製造・販売数に比例してライセンス料が高くなるので、製造・販売数を過小に報告したときに、実際に製造・販売した数をどのように突き止めることができるのでしょうか。

 

工場からの横流しや、オーバーロット製造というライセンス生産では必ず起こることについて、ブロックチェーンやloTを使って対応できることは限られています。

ブロックチェーンを利用すれば情報の透明性が担保できるというのは、あくまで書き込まれた情報を改ざんできない、ノードで情報共有が行われる、というのが理由です。

したがって、ブロックチェーンに不正確な情報が書き込まれる可能性を排除するというのが大切です。

 

田中特許事務所

弁理士 田中智雄