静岡弁理士 田中智雄の知財ノート | 田中特許事務所

仮想通貨・ブロックチェーンの特許ポートフォリオ

クラスタごとにブロックチェーンを割り当てて複数のブロックチェーンで全体を管理する

特許第6617253号

ブロックチェーンに参加するノード数を限定し、局所的なブロックチェーンを複数構築する発明です。

 

ブロックチェーンに参加するノードが増えると、各ノードに求められるスペック(記憶容量、通信速度)が大きくなります。

 

今回の発明は、ブロックチェーンに参加するノードをクラスタ化して分割し、各クラスタ毎に一つブロックチェーンを割り当てる仕組みです。

 

1つのブロックチェーンにすべてのノードを参加させずに、複数のブロックチェーンにノードを分散させればノードの負担も小さくなります。

 

ノードをどのようにクラスタ化すればよいのかについて、今回の発明では病院内での運用を想定しています。

 

病院内をフロア毎にクラスタ化、病棟毎にクラスタ化、診療科毎にクラスタ化しています。

そのうえで各クラスタ毎にブロックチェーンを割り当て、ブロックチェーン単位でシステム全体を管理するという考えです。

 

病院システムをクラスタ毎に分割できる理由としてカルテの運用に注目しています。

カルテを管理するシステムの場合、患者が入院していれば入院病棟内でしかカルテは必要とされず、退院すれば外来でしかカルテは必要とされません。

クラスタを越えてカルテが必要とされることがないという知見を利用して、病院内のシステムをクラスタに分割したところに特徴があります。

 

各クラスタを構成するノードに必要なスペックも小さいままで大丈夫ということになります。

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一方、全てのクラスタのブロックチェーンを一元管理しています。

全体のブロックチェーンを管理する点で、ノードのスペックを抑えて効果が蔑ろになります。

実装では、この部分を受け持つハードウェアは、各クラスタ内で処理された結果のみを受け取り、ファイルの作成や更新を行わいようにしています。

 

プラットフォームが異なるブロックチェーンを組み合わせるという考え方があります。

今回の発明は、プラットフォームを異ならせるところまでは言及していませんが、複数のブロックチェーンを組み合わせるブロックチェーンハブに展開させることもできるでしょう。

 

田中特許事務所

弁理士 田中智雄