静岡弁理士 田中智雄の知財ノート | 田中特許事務所

仮想通貨・ブロックチェーンの特許ポートフォリオ

DM発送時に仮想通貨を支払う

特許第6587370号

ネットワークを占有する電子データを減らすために、データ送信毎に仮想通貨の送金トランザクションを発生させ、仮想通貨で裏付けされたデータを受信した受信者が価値のあるデータと判断したら仮想通貨を送信者に返却する発明です。

 

電子メールでDMが送られてくることが多くなりました。

郵送料が発生する郵便を使ったDMに比べて、電子メールはゼロコストでDMを発送することができます。

DMを発送する側も、発送コストがないため、ばらまきに近い形でDMを発送しています。

 

無駄なDMはトラフィックを占有し、受信側も無駄ねメールに大切なメールが埋もれてしまうという被害や、メールサーバの容量が無駄に消費されるという実害も生じます。

 

今回の発明は、DMを郵送するときのように、DM発送毎にコストを発生させる仕組みです。

 

仮想通貨のトランザクションを生成してブロックチェーンに共有するというところまでは思いつきますが、受信者が仮想通貨ととともデータを受信し、価値があるデータであることを確認して仮想通貨を送信者に返却するという点に特徴があります。

 

受信側に価値のあるデータと判断されなければ、送信者はDMとともに発生した仮想通貨によるコストを負担することになるので、送信者が無駄なDMを送信しなくなるという仕組みです。

受信したデータが価値があるかどうかの判断を受信側の操作により判断しています。

メールを見たあとに、フラグを立てたり、フォルダに移動させたりする操作に基づき、データの価値を判断しています。

 

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ところでDM送信側としてはいかにしてDMを開封してもらうかを工夫しています。

クーポンの提供もその一環です。

仮想通貨の付与をインセンティブにしてDMを発送すれば、開封率は上がるでしょう。

今回の発明では、価値がないデータに対して仮想通貨没収という結果としてのペナルティが課されています。

しかし、開封率を上げるために仮想通貨付与をインセンティブにするという運用もあるでしょう。

現在のところ、仮想通貨をインセンティブにしたマーケティングはないようですが、BTCも1円単位で購入できるので、BTCをインセンティブにしたマーケティングが、既存のクーポンマーケティングに置き換わっていくでしょう。

 

田中特許事務所

弁理士 田中智雄