静岡弁理士 田中智雄の知財ノート | 田中特許事務所

仮想通貨・ブロックチェーンの特許ポートフォリオ

透明性とセキュアという相反する要求を満足するデータの送信

特許第6566278号

 ブロックチェーンを使いながらもデータをセキュアに送信する発明です。

 

 

個人データを透明性が高いブロックチェーンネットワークを介して送信することはセキュリティ上好ましくはありません。

そこでブロックチェーンを介して送信するデータとは別に、個人データをブロックチェーンネットワーク以外のネットワークを介して送信するのですが、ブロックチェーンを利用しないとはいえ、個人データをそのまま送信することはセキュリティ上、問題があります。

 

今回の発明では、データ送信の透明性とセキュアという相反する要求を解決しながらデータを送信する仕組みです。

 

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要求したデータを取得するまでの流れ

 

要求側(広告会社や企業等のクライアント)が、要求側ウォレットから、管理側ウォレットに紐づけられたスマートコントラクトである通知部に、ブロックチェーンのトランザクションを用いて要求情報を送る(ステップS1)。


通知部が、要求情報を含むトランザクションが発生したことを管理用サーバに通知する(ステップS2)。

 

通知部はトランザクションのトランザクションIDを受信部に通知する。


受信部が、トランザクションIDを参照して要求情報(公開鍵等の情報)を取得する(ステップS3)。

 

受信した情報を基に、抽出部が、管理側ウォレットで特定されるユーザについて、要求項目で要求された項目のユーザ情報を抽出する(ステップS4)。


暗号化部が、ステップS4で抽出したユーザ情報を、ステップS3で受信した公開鍵を用いて暗号化し暗号化情報を生成する(ステップS5)。

 

ハッシュ化部が、ステップS5で生成した暗号化情報をハッシュ化したハッシュを生成する(ステップS6)。

 

ステップS5,S6で生成された暗号化情報及びハッシュは、ユーザ情報記憶部に記憶される。

 

送信部が、ステップS6で生成したハッシュを、ブロックチェーンのトランザクションを用いて、管理側ウォレットから要求側ウォレットに送信する(ステップS7)。


要求側サーバは、ステップS7で発生したトランザクションを参照してハッシュを取得する(ステップS8)。

 

要求側サーバは、ハッシュ参照処理を行う(ステップS9)。

 

ハッシュ参照処理では、要求側サーバから管理用サーバに、ハッシュを含むハッシュ参照信号を送信し(ステップS91)、ハッシュ参照信号を受信した管理用サーバの暗号化情報送信部が、ユーザ情報記憶部を参照し、ハッシュ参照信号に含まれるハッシュに対応した暗号化情報を抽出し(ステップS92)、暗号化情報を要求側サーバに送信する(ステップS93)。


要求側サーバにて、ステップS1で送信した公開鍵と対になる秘密鍵を用いて、ステップS9でダウンロードした暗号化情報の復号化処理を行う。

 

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弁理士 田中智雄