静岡弁理士 田中智雄の知財ノート | 田中特許事務所

仮想通貨・ブロックチェーンの特許ポートフォリオ

仮想通貨データを分割管理して不正アクセスに備える

特許第6683332号

インターネットを介して送信された仮想通貨データを分割し、一方のデータをインターネットと分離されたサーバに退避させ、インターネットからアクセス可能な他方のデータが流出しても仮想通貨データとして認識できないようにする発明です。

 

仮想通貨データを部分データと本体データに分割しています。

部分データをインターネットと隔離されたセンターサーバで記憶しています。

仮想通貨データを構成する部分データに基づいてブロックを生成し、ブロックチェーンに追加しています。

 

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【発明の構成】

仮想通貨データを先頭から所定のサイズまでのデータを含む部分データと、所定のサイズ+1以降のデータを含む本体データとに分割、
部分データを少なくとも含む暗号化キーを生成、
暗号化キーと共に記憶されたハッシュ値を、所定の間隔で、本体データに関連付けて記憶されたハッシュ値とは一致しない新たなハッシュ値に更新、
本体データに関連付けて記憶されたハッシュ値を新たなハッシュ値に更新、
新たなハッシュ値を含む、仮想通貨データに関する取引要求に応じて、新たなハッシュ値を用いて暗号化キーを識別、
仮想通貨データは、暗号キーから復元した部分データと本体データとを結合することで復元さ

 

【コメント】

データの分割管理によりデータ全体が漏洩するリスクを防ぐこと、

ハッシュ値を常に更新し、漏洩したデータとの整合性を放棄すること、

データの一部でブロックを生成して容量の消費を抑えること、

データを小さくしてハッシュ値を計算して計算量を抑えること、

ができます。

 

データを復元するときに、各データのハッシュ値の一致を条件にしています。

データの一部が流出すると、流出したデータに対応するハッシュ値が更新できなくなるので、一致条件を満足しなくなり、復元ができないという設計です。

 

データを分割したあと、再度、結合するときに、互いのデータが相関があることをハッシュ値で検証しています。

ハッシュ値を一定時間ごとに更新しているので、データが外部に漏洩してしまうと、そのあとはハッシュ値が更新されません。

なので、外部に漏洩したデータでは復元ができません。

 

データを分割する、

一方のデータをイントラネット内に記憶する、

イントラネット内のサーバで計算したハッシュ値をそれぞれに付与する。

ハッシュ値の同一を条件に復元する、

 

今回の発明は、データの物理的な保存場所と、一定時間ごとに更新される値をそれぞれのデータに与えておき、値の一致を条件に復元するという仕組みです。

 

田中特許事務所

弁理士 田中智雄