静岡弁理士 田中智雄の知財ノート | 田中特許事務所

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文章ファイルのハッシュ値を照合して改ざんの有無を判断する

特許第6836643号

ブロックチェーンに記録された文章ファイルのハッシュ値と文章ファイルのハッシュ値とを照合して文章ファイルの改ざんの有無を判断する発明です。

 

文章ファイルのハッシュ値、ファイルサイズ、バージョン情報をブロックチェーンに記録しています。

文章ファイルを更新するごとにブロックチェーンに記録しています。

ブロックチェーンに記録されている3つの情報を文章ファイルIDをキーとして取得しています。

改ざんを検証した文章ファイルの3つの情報と、ブロックチェーンに記録されている3つの情報を照合しています。

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【発明の構成】
元文書に対する更新内容を増分更新として更新順に元文書に追記する文書ファイルのハッシュ値を算出、
文章ファイルのハッシュ値、文書ファイルを識別する文書ファイルID、文書ファイルのファイルサイズを対応付けて記憶するブロックを文書ファイルを更新するごとに登録するブロックチェーンネットワーク、

文書ファイルIDを記憶するブロックのうちの最新ブロックに記憶するハッシュ値およびファイルサイズを取得、
ハッシュ値の一致、文書ファイルのファイルサイズの一致によって文書ファイルが改ざんされているか否かを判断、

 

【note】

 文章ファイルの改ざんの有無を知るために、文章ファイルのハッシュ値をブロックチェーンに記録しておき、改ざんの有無を知りたい文章ファイルのハッシュ値をブロックチェーンに記録されているハッシュ値と一致を検証する仕組みです。

 

データの改ざんができないブロックチェーンを利用していますが、この発明ではブロックチェーンに書き込むデータは文章ファイルではなく、文章ファイルのハッシュ値やファイルサイズと言った文章ファイル以外の関連情報です。

文章ファイルのすべてのバージョンをブロックチェーンに書き込むことの無駄なデータがブロックチェーンを占有するというデメリットはありません。

 

 

文章ファイル、またはその関連情報をブロックチェーンに書き込むことのメリットは、改ざんできないことです。

このため更新を前提としたファイルをブロックチェーンに書き込んでいくと、すべてのバージョンの文章ファイルがブロックチェーンに残ります。

旧いバージョンの文章ファイルが必要という場合であれば、ブロックチェーンを利用するメリットはあります。

しかし、最新バージョンのみしか価値を持たない文章ファイルなら、ブロックチェーンに書き込む必要はありません。

 

さて旧いバージョンにも価値がある文章ファイルといえば、Macユーザにはおなじみのタイムマシンです。

文章ファイルのバージョンを遡及しながら、一日前の文章ファイル、一ヶ月前の文章ファイル、1年前の文章ファイルを復元できるバックアップ復元なら、ブロックチェーンを利用すれば理にかなっています。

 

田中特許事務所

弁理士 田中智雄