複数の端末を集めてマイニングするときの負荷の低減と分散

特許第6647495号

マイニングする端末をサイトにアクセスしているユーザ端末に求めるシステムにおいて、負荷の低減と分散を行う発明です。

 

外部のマイニング端末の選定や、それらの端末で行うマイニング処理を行うための情報処理サーバを、仮想通貨取引処理を行うための管理サーバとは別に設けています。

 

f:id:tanakaIP:20210421133754j:plain

各外部端末がマイニングに貢献した割合を算出し、貢献度に応じてマイニング報酬を分配する処理を情報処理サーバで行っています。

f:id:tanakaIP:20210421134325j:plain

【発明の構成】

仮想通貨の取引のための処理の要求を通信によって受付ける管理サーバ、

一又は複数のユーザ端末に対して処理の実行を指示する情報処理サーバ

情報処理サーバは、ユーザ端末の選定、各ユーザ端末に実行させる処理の内容の特定、マイニング貢献度の算出、ハッシュ値計算以外のマイニング処理を行う。

 

【コメント】

マイニングパワーを高めるために複数の端末、かつ複数の端末をブラウザにアクセスしている外部端末に求めることを前提としてマイニング方法です。

マイニングパワーを高めるために複数の端末を結合し、かつ一般のユーザ端末をマイニングに参加させることはよく知られていますが、その端末選定のために余計な負荷が発生してしまいます。

マイニングパワーを高めるための端末選定や実行処理が、それらの処理でリソースが消耗するという矛盾が発生します。

そのために端末の選定やそれらの端末に対する処理を別サーバで行うというシステムです。

いわゆる負荷分散技術なのですが、外部端末の選定処理や、外部端末に対するマイニング指示、外部端末のマイニング寄与度を計算する専用サーバを設置という先行技術が当初挙げられていません。

外部端末のマイニング寄与度を算出すること補正により付加していますが、この寄与度処理を行うところが評価されているのだと思います。

 

マイニング処理を複数端末の集合で行うこと、それ自体はネットワークに接続した端末のそれぞれがシステムを構成するという技術ですが、マイニング固有の課題として、マイニング報酬の還元があります。

一般ユーザが複数参加してマイニングすると、マイニング報酬の還元にも気を使います。

今回の発明ではマイニングに寄与した度合いとし、端末の処理能力、ハッシュ値の計算寄与度、ハッシュ値計算の実行時間という演算能力を例示しています。

 

外部端末へのマイニング報酬還元の寄与度算出は、ハードウェアに基づく処理能力以外にも、例えば、仮想通貨の保有量やサービス継続利用期間が思いつくので、今後は寄与度算出に特化した発明もでてくると思います。

 

田中特許事務所

弁理士 田中智雄