静岡弁理士 田中智雄の知財ノート | 田中特許事務所

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発明の模倣は自由、保護を求めるなら特許発明に昇華させる必要がある

世の中には2つの創作があります。

特許発明のように、

権利を取得する手続きをしないと保護されないもの。

著作物のように、

何ら手続きをしなくても保護されるもの、

この2つです。

 

同じ創作なのに、

なぜ発明は保護のための手続きを必要とするのか、

なぜ著作物は保護のための手続きを必要としないのか。

 

私が思うに、

技術的思想の創作である発明は、

万人が自由に使っていい、

自由に使ってもらわないと世の中のためにならない。

というのが根本にあるのではないでしょうか。

 

翻って、

文化・芸術の創作的な表現である著作物は、

個人の創作という努力を尊重して、

結果物である創作物を無条件に保護する、

というのが根本にあるのではないでしょうか。

 

上手に表現できないのですが、

その結果として言えることは、

技術的は創作というのは、

その人が考えなくても、

何れ他の人が同じような発明を創作するに至る。

 

文化・芸術的な表現である創作物は、

その人しか表現し得ない唯一無二であり、

後世、二度と同じ表現が世の中に出ることはない。

 

こう考えれば、

特許制度と著作権制度の方式の違い、

これが存在する理由が明確になります。

 

技術的な創作である発明は、

もしそれを保護してもらいならば、

保護を求める手続きを必要になり、

文化・芸術的は表現である創作は、

無条件に保護されるということになります。

 

これを発展させて考えると、

発明は模倣されるのが原則であり、

例外として特許発明は模倣してはいけない、

ということになります。

 

模倣が悪いというイメージからはほど遠い解釈です。

でも発明が保護のための方式主義を採用していることの理由を考えると、

模倣は決して悪いことではない、

という結論に落ち着きます。