静岡弁理士 田中智雄の知財ノート | 田中特許事務所

仮想通貨・ブロックチェーンの特許ポートフォリオ

仮想通貨で給与を支払う

特許第6431568号

給与の会計処理を仮想通貨を使って効率化する発明です。

 

労働者が取得した労働債権に応じた給与のうち、労働者の手取り額に相当する仮想通貨を給与支払者の仮想口座から労働者の仮想口座に関連付けています。

 

労働者が取得した労働債権に応じた給与のうち、労働者の控除費に相当する仮想通貨を給与支払者の仮想口座から管理者の仮想口座に関連付けています。

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【発明の構成】

労働者が取得した労働債権に応じた給与のうち、労働者の手取り額に相当する仮想通貨を給与支払者の仮想口座から労働者の仮想口座に関連付けることにより労働者の手取り額を確保する、
労働者が取得した労働債権に応じた給与のうち、労働者の控除費に相当する仮想通貨を給与支払者の仮想口座から管理者の仮想口座に関連付け、仮想口座情報記憶手段に納付予定控除費として登録することにより労働者の控除費を確保する、

 

【note】

毎月払いの原則に基づいて、毎月20日や毎月25日といった一定期日に給与が支払われています。

給与債権は毎日発生しているにも関わらず、支払い日まで給与が支払われないというのは、よく考えてみると労働者にとって不利です。

給与債権が発生するごとに給与を支払うのが理想ですが、それでは給与会計処理が多忙を極めて現実的ではありません。

 

給与債権が発生するごとに、給与に相当する仮想通貨で給与処理するというのが今回の発明です。

給与を金銭で支払う代わりに、これからはクーポンで支払われる可能性が高くなってきました。

そうなると、これまで実現が難しかった給与債権発生毎の支払いも現実味を帯びてきます。

 

現在でも金銭を直接扱っているわけではなく振込みによる支給なので、やってやれないことはないと思うのですが、これまでの習慣や社会保険控除や源泉徴収などが相まって給与のその日、そのとき払いができていません。

クーポンにより仕払いを機会に給与のその日、そのとき払いが実現することもあるかもしれません。

 

給与会計の実務を知っていれば、やるべきことは給与計算と控除計算がメインであることに気が付きます。

今回の発明では、この2つをクーポンに関連付けて労働債権が発生する毎に処理しています。

処理の内容は、労働債権が発生するごとに仮想通貨の所有権を支払義務者から労働者に移転させることです。

仮想通貨の所有権が給与債権発生ごとに移転させるので、給与のその日、そのとき払いが実現しています。

控除についても、同様に所有権移転させているので、例えば、社会保険料の未払いという恣意的な事故を防いでいます。

 

この発明の展開として、報酬をリアルタイムに支払うこともできます。

成果に連動させればインセンティブにもなります。

 

田中特許事務所

弁理士 田中智雄