サービスを利用状況に応じて仮想通貨を付与する発明

【特許第6714117号】

サービスを利用してもらうために仮想通貨の付与をインセンティブとし、サービスを利用するユーザが離脱しにくくなるように工夫した発明です。

 

サービスを実施するごとにスコアが増加し、スコアに応じて仮想通貨を付与しています。

スコアが増加する割合をサービスを利用期間に応じて変化させています。

サービスを利用している期間が長いユーザに対してはサービス実施毎のスコア上昇割合を高めています。

 

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【発明の構成】

ユーザ毎に、暗号資産の保有数と、値が変化するために時間を要する第1パラメータt
と、第1パラメータtを引数とする第1関数v(t)で示される第2パラメータaと
、スコアと、を記憶、
ユーザの前記第1パラメータtを変化させる、
ユーザがサービスにおいて所定のアクティビティを実施すると、ユーザの暗号資産の保有数に第2パラメータaを乗じた数に基づいて、ユーザのスコアを増加させる、
ユーザのスコアに基づいてユーザに暗号資産を付与する、
第1関数v(t)は、第1パラメータtの取り得る少なくとも一部の範囲において第1パラメータtの増加に伴い減少し、且つ、少なくとも一部の範囲を中央及びその両側の3つの小範囲に区分したとき、中央の小範囲よりも両側の小範囲の方が第1パラメータtの変化に対して緩やかに変化する

 

【コメント】

サービスプラットフォームを提供する事業者が、ユーザを獲得し、かつユーザの離脱を防ぐためにポイントを付与することがあります。

携帯サービスやクレジットカードなど、いまやほとんどのサービス提供事業者がポイントをユーザの獲得や継続利用のモチベーションにしています。

このポイントをどように付与するかを各事業者が工夫しています。

 

クレジットカードを例にすると、利用金額によってポイントを付与しています。

またポイントの付与率は、利用金額に応じて変えています。

さらに利用期間が長いユーザの付与率を高くするなど、利用期間に応じてポイントの付与率を変えているサービスもあります。

 

今回の発明もいかにしてユーザの離脱を防ぐかという点で共通します。

サービスを利用するごとに仮想通貨を付与するサービスを提供しつつ、その付与率を利用期間が長いユーザに対して増加させています。

付与率を非線形で定義し、サービスの利用期間が長くなれば、付与率が上がるようなパラメータを用いています。

 

拒絶理由が通知されていないので、今回の発明に対する審査官の心証を窺い知ることができないのですが、非線形関数をどのように定義するかという点が特徴です。

 

田中特許事務所

弁理士 田中智雄